2018年3月12日(月) 創世記13章 東西南北縦横無尽に


「さあ、目を上げて、あなたがいる場所から東西南北を見渡しなさい。見えるかぎりの土地をすべて、わたしは永久にあなたとあなたの子孫に与える。…さあ、この土地を縦横に歩き回るがよい。わたしはそれをあなたに与えるから。」(創世記13:14-17)

 アブラムの旅立ちに、甥のロトが同行しました。ロトは大人ですが、子どものいないアブラム夫妻は、我が子に注ぐような愛情をロトに対して抱いていたと思われます。

 アブラムへの祝福は、ロトへの祝福でもあります。それぞれが大所帯となり、共同の生活はできなくなり、生活拠点を移さねばなりません。その際、アブラムは場所の選択権をロトに与えました。

 ロトは、「目を上げて眺めると…見渡すかぎりよく潤っていた」土地、ソドムとゴモラを選びます(10節)。ロト自身は悪い人ではなく、ロトの選択も自然なものでしょう。しかし、「目を引き付け」(創3章6節)る魅力、つまり、見た目の豊かさの背後に、住民の邪悪さと主に対しての多くの罪がありました。

 見た目には劣る土地が、アブラムのものとなりました。しかし、その土地こそが、神が「永久に…与える」祝福の土地でした。そして、アブラムはこの土地で豊かにされていきます。

 私たちは、主が与えてくださった人生を、それがどのような土地であったとしても、東西南北縦横無尽に走り続けて、主の祝福にあずかります。