2016年11月28日(月) ナホム3章 慰める者はどこに


お前を見る者は皆、お前から逃げて言う。
「ニネベは破壊された
誰が彼女のために嘆くだろうか。」
お前を慰める者はどこを探してもいない。(ナホム3:7)

 富と力に満ちたアッシリアは人々の恐れの対象であり、同時に羨望の的でした。しかしそのアッシリアが滅ぼされる時、かつては恩恵を受けようとすり寄ってきた国々は逃げ去ります。富と力を失ったアッシリアに存在価値はないと言わんばかりです。その首都ニネベがどれほど惨めな状態になっても、「誰が彼女のために嘆くだろうか」、「慰める者はどこを探してもいない」と言われるのです。

 17節には「お前を守る部隊…お前の将軍たちは…日が昇ると飛び去り、どこへ行くのかだれも知らない」とあります。アッシリアは永遠の虚無の世界、無限と思われる孤独の中に放り出されてしまいます。

 しかしこういう悲惨な現実の中で示されているのは、「神だけは知っておられる」「神だけは慰めてくださる」ということです。このナホム書は、虚無の中にいる人たちに慰め(ナホム)を与えるために書かれた書物です。そしてこの慰めは、イエス・キリストがこの世に来てくださったことによって私たちに現実のものとなりました。