2016年11月23日(水) ナホム2章 良い知らせを伝える


見よ、良い知らせを伝え
平和を告げる者の足は山の上を行く。
ユダよ、お前の祭りを祝い、誓願を果たせ。
二度と、よこしまな者が
お前の土地を侵すことはない。
彼らはすべて滅ぼされた。(ナホム2:1)

 敵国アッシリアに虐げられてきたユダの人々にとって、アッシリアの首都ニネベが陥落するという預言は「見よ、良い知らせ」と叫ぶべきものでした。この章にはニネベが滅ぼされる様が写実的に描かれています。それはユダにとって嬉しい描写だったことでしょう。しかし間もなくユダもエジプトに脅かされ、ついにはバビロンに滅ぼされることになるのです。ですから敵国アッシリアの滅びの預言は自らの滅亡の前触れに過ぎませんでした。

 最終節の14節でも「見よ」という言葉が出てきます。そこでは万軍の主が「わたしはお前に立ち向かう」と言われます。「お前」とはニネベを指すと同時にユダのことでもあり、また神に逆らう私たちであるとも言えるでしょう。

 神の裁きは私たちの敵に向かう時には「良い知らせ」となりますが、自分自身にも向かうものともなります。主イエスはその私たちが受けるべき裁きをご自分の身に引き受け、私たちを滅びから救ってくださいました。これこそすべての人々に伝えられるべき真の「良い知らせ」です。