2016年6月27日(月) 歴代上5章 主の憐れみによる選び


彼の兄弟の中で最も勢力があったのはユダで、指導者もその子孫から出たが、長子の権利を得たのはヨセフである。(歴代上5:2)

 5章には、ヨルダン川東岸ギレアド地方に嗣業の地を得た部族の系図と、大祭司とされたアロンの子らの系図が記されています。

 父祖イスラエル(=ヤコブ)の長男ルベンは、母ラケルの死後、その悲しみがまだ癒えない時期に、父の側女ビルハと床を共にしました。これは、父の家督の権を強奪する行為であり、家族の崩壊を意味します。このために、ルベンは長子の権利を失うことになりました。

 そこで、代わって長子の権利を得たのがヨセフです。ヨセフは、他の兄たちの妬みを買ってしまいます(創37章3、4節)。それで、彼は兄弟たちによってエジプトに奴隷として売られてしまいました。やがて、彼は神の守りを得て、高い地位を得、エジプトの大飢饉に備えました。

 本来、罪の故に祝福を得ることのできない私たちに、神はしばしば同様の計らいをなさいます。主イエスの愛と憐れみによって、神の子となる特権をお与えくださったばかりでなく、さらに、主の救いのわざのためにも用いてくださるのです。