2016年5月25日(水) ヨブ34章 全能者への信仰


神が罪を犯すことは決してない。
全能者は正義を曲げられない。(ヨブ34:12)

 エリフが、知恵ある者、知識ある者に語っています。彼はここでも、ヨブのこれまでの言葉を引用してその姿を厳しく問うています。エリフがここで繰り返し語っているのは、神こそ全能のお方であり、人はやがて塵に返るだけの存在だということです。

 神は罪を犯すことのない全能者(12節)、人の一歩一歩を見ておられる方(21節)、人を裁かれる方だと言われます(23節)。その方に対して、ヨブは自分の正しさのみを主張していると、エリフは問うのです。

 ヨブ記には、主なる神について「全能者」という言葉が多く用いられています。神は私たちのすべてを握っておられるお方であり、私たちの一歩一歩を見ておられます。また、世の権力者をもその座から引き下ろすことのできる全能の方です。

 エリフの言葉は間違いではありません。しかし、ヨブもまた神は全能の神、と信じていたでしょう。しかし、そのようにわかってはいても、苦悩し、嘆かずにはおれないのです。私たちにもその苦しみはわかるのではないでしょうか。このヨブを全能の神はお見捨てになりません。