2016年1月25日(月) 申命記12章 主の御心を行う


あなたたちは、我々が今日、ここでそうしているように、それぞれ自分が正しいと見なすことを決して行ってはならない。(申命記12:8)

 12章からは26章に至る法令集が始まります。これは、神との契約に従って民が豊かな祝福を得るための手段です。イスラエルがモーセの律法を全うして、それを孫子の代まで受け継がせるのは、異教徒たちに囲まれながらも、信仰の証しを通して真の神を知らせるためです。神の祝福は、契約の恵みを通して、イスラエルから世界へと向かいます。

 そこで注意すべきは「主が良しとし、正しいと見なされることを行う」ために(28節)、判断の基準を神に求めて、御言葉に聞くことです。自分の目に頼って周囲と同じように振る舞った結果、イスラエルは子どもたちを犠牲にするという悲惨までも味わいました。

 律法遵守の義務などと言うと、いかにも奴隷的な扱いを受けるような印象を受けますが、そこには土地の豊かさを享受する祝福があり、自由に肉食もできる寛大さも示されています。イスラエルの神は決して不条理な仕方で民衆を踏みつける暴君ではなく、御自分の民を愛情深く育てる親のように、モーセの口を通して語ります。