2015年9月29日(火) サムエル下7章 とこしえに続く王国


「主なる神よ、あなたは神、あなたの御言葉は真実です。あなたは僕にこのような恵みの御言葉を賜りました。どうか今、僕の家を祝福し、とこしえに御前に永らえさせてください。主なる神よ、あなたが御言葉を賜れば、その祝福によって僕の家はとこしえに祝福されます。」(サムエル下7:28-29)

 エルサレムに神の箱を運び入れたダビデは、さらにエルサレムに神殿を建てることを願います。しかし、主なる神は、このダビデの願いを退けられます。

 ところで神はダビデの願いをただ退けられたのではありません。彼の願いを汲みつつ、語りかけられます。神がダビデのために「家を興す」(11節)、さらに「あなたの家、あなたの王国は、あなたの行く手にとこしえに続き、あなたの王座はとこしえに堅く据えられる」(16節)とも言われます。ダビデが神の家を建てるに先立って、神がダビデの家を建てられ、神がダビデと、その家ととこしえにいてくださいます。

 ダビデは、神の恵みの約束に応えて祈りはじめ、神の約束の実現を大胆に願います。このダビデの祈りは、この時の約束の言葉とともにイスラエルの歴史の中で繰り返し思い起こされています(詩89編50節)。イスラエルの民は、やがて、この祈りを通して、とこしえに続く王国をもたらす救い主を待ち望むようになります。この祈りは、主イエス・キリストによって実現されました。到来したキリストを王とする神の国はとこしえに続きます。