2015年9月16日(水) サムエル上31章 サウルの最期


サウルは彼の武器を持つ従卒に命じた。「お前の剣を抜き、わたしを刺し殺してくれ。あの無割礼の者どもに襲われて刺し殺され、なぶりものにされたくない。」だが、従卒は非常に恐れ、そうすることができなかったので、サウルは剣を取り、その上に倒れ伏した。(サムエル上31:4)

 サウルの戦死は、主の裁きによるものですが、きょうの御言葉はサウルの美しさをも浮き上がらせています。彼は誇り高い勇士でした。彼はペリシテからイスラエルを守る王であり、その遺体は、かつて彼から恩を受けた町の戦士たちによって奪回され、丁重に葬られました。それほどの器だったからこそ、神に対する彼の不従順とダビデに対する妬みの罪、また、悔い改めに至らなかった歩みは惜しまれます。

 与えられた賜物を正しく管理する務めは私たちにも与えられています。日々に悔い改め、主に従う歩みを確かにしたいと願います。

 サウルの死をペリシテ人は彼らの偶像の勝利と誤解しました。しかし、その死は主の御手によるものでした。主は歴史を御手に握り続け、すでにダビデを王として用意しておられました。その王権の確立がサムエル記下で語られます。

 神の民の敗北の日は、偶像の勝利の日ではなく、主がすべてを導いておられる日でした。万事を益とされる主の摂理の御手に、どのような時にも信頼を置きたいと思います。