2015年5月6日(水) イザヤ34章 剣はエドムの上に


天において、わが剣は血に浸されている。
見よ、剣はエドムの上に下る
絶滅に定められた民を裁くために。(イザヤ34:5)

 エドムは、ユダの東隣の国でした。イスラエルの同胞であるにもかかわらず真の神を信じない、異教の国でした。

 エドムは、モーセが民を導いたときイスラエルの通行を拒絶し、またオバデヤ書によれば、ユダがバビロンによって侵略された時ユダを助けず、却って略奪さえしたといわれます。

 イザヤはこれまでユダ王国に向けて語ってきましたが、34、35章はエドムに向けて語っています。「見よ、剣はエドムの上に…まことに、主は報復の日を定められる」(5〜8節)。裁きの御言葉です。

 ユダに対する預言は「お前たちよ聞け」という神の民への呼びかけであるのに対し、エドムへの預言は広く諸国の王と民に向けられています。神に背く者への裁きは誰に対しても下されるからです。たとえ、神の民の肉親であっても変わることはありません。

 ところが、続く35章には回復と祝福の御言葉が語られています。私たちは、この世が悪に満ちているかのように見えるときも決して希望を失わず、人間的な報復や裁きの思いに捉われないことが大切です。主は生きておられるからです。