2015年3月30日(月) マタイ22章 皇帝は誰のものか


彼らがデナリオン銀貨を持って来ると、イエスは、「これは、だれの肖像と銘か」と言われた。彼らは、「皇帝のものです」と言った。すると、イエスは言われた。「では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」(マタイ22:19-21)

 本来対立するファリサイ派とヘロデ派は、主イエスが、「真実な方で、真理に基づいて神の道を教え、だれをもはばからない方である」と言いながら(16節)、主イエスを憎み、死刑にしようとするのです。偽善の極みです。

 そこで彼らは、主イエスを罠にかけようと試みました。皇帝に税金を納めることは、律法に適っているか、いないかを問うたのです。ローマ貨幣のデナリオン銀貨には、「神なる皇帝ティベリウス・カエサル」という銘が刻まれています。つまり、適っていると答えれば、ユダヤの律法を軽視することになります。適っていないと答えれば、ローマ法に違反する発言となってしまいます。

 主イエスは、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい」と切り返されます。その真意は、皇帝自身もまた、神のもの、つまり神の下に立てられているに過ぎないということです。銀貨のみならず世界のすべては神のものです。何より私たちこそ、主イエスの命という身代金が支払われて神のもの、神の子とされています。

 きょうも、自分自身を神にお返しする志に生きてまいりましょう。