2015年3月8日(日) 詩編93編 全世界を治める王なる主


主こそ王。
威厳を衣とし
力を衣とし、身に帯びられる。
世界は固く据えられ、決して揺らぐことはない。(詩編93:1)

 主なる神が、この世界を治めておられます。「主こそ王」とは、何と力強い告白でしょう。主なる神は、全世界に君臨し、主が創造された世界は固く据えられ、決して揺らぐことはありません。

 そして、詩人は、力強い主を「大水のとどろく声よりも力強く、海に砕け散る波。さらに力強く、高くいます主」と表しています(4節)。この主に信頼を寄せる詩人は、自然界の脅威を、潮と大水を恐れません。

 この詩編をお読みになり、東日本大震災を思い起こしたお方もおられましょう。大きな津波が大勢の人びとと家屋等を呑みこんでいきました。自然の脅威に、人は何と無力でしょうか。あの日から4年、遅々とした歩みの中で復興に勤しんでいます。

 もし詩人が日本に住んでいたとしても、主は大津波の上にいまし、大地を固く据え、主に従う者の人生を揺るぎないものとされる、と歌ったことでしょう。詩人の賛美は、「主よ、あなたの定めは確かであり」と、御言葉の確かさに向けられています(5節)。困難の中でも、神を信じあきらめることなく、前を向いて歩もうではありませんか。