2015年1月18日(日) 詩編86編 貧しい者の祈りを聞く主


主よ、わたしに耳を傾け、答えてください。
わたしは貧しく、身を屈めています。(詩編86:1)

 この詩編のダビデの祈りの特色は、神を「主よ」と短く呼んでいることであり、神が祈りを聞いてくださると、神にまったく信頼していることです。

 このようにダビデが神に祈るのは、彼が貧しい者だからです。「お守りください」、「お救いください」、「憐れんでください」、「僕の魂に喜びをお与えください」と嘆き祈るほどの苦難の中で祈っています。ですから、貧しい者は、「神の慈しみに生きる者」であり、「神により頼む者」(2節)とも呼ばれます。貧しい者であるがゆえに、身を屈めて、神の慈しみを乞うて祈らずにおれません。

 このダビデの祈りの姿は、旧約聖書に繰り返されている神の民の祈りの姿です。出エジプト以来、主なる神は貧しく身を屈めている者を退けられることはなく、この貧しい者の祈りを聞き、答えてくださるお方です。

 主イエスは、私たちに「心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである」と言われました(マタ5章3節)。ダビデのように、魂の底から神に頼って生きていきましょう。