2014年11月18日(火) ダニエル11章 反キリストは必ず滅ぶ


しかし、ついに彼の終わりの時が来るが、助ける者はない。(ダニエル11:45)

 10章の天における霊的戦いが語られた後、11章では地上に目が向けられて、8章で示されたペルシア帝国とギリシア王国のさらに詳しい歴史が語られていきます。歴史と言っても、ダニエルにとっては未来の話ですが、その見てきたかのような描写は、出来事が起こった後に書いたのではないかと疑われるほどです。しかし重要なことは、天の神が世界と歴史を支配しておられ、王たちの攻防も主の御手の中にある、ということです。

 21節から描かれる「卑しむべき者」は、紀元前175〜163年在位のアンティオコス・エピファネス四世を指していますが、彼は「砦すなわち聖所を汚し、…憎むべき荒廃をもたらすものを立てる」(31節)と書かれているとおり、紀元前168年、エルサレム神殿にゼウス神の像を建てました。

 このエピファネスをモチーフとして、36節以降、「どのような神よりも自分を高い者と考える」反キリストの姿が描かれますが、「ついに彼の終わりの時が来るが、助ける者はない」のです。神は遙か未来の反キリストの終わりを確約しておられます。