2014年11月12日(水) ダニエル9章 悔い改めの結果見えた希望


「ダニエルよ、お前を目覚めさせるために来た。お前が嘆き祈り始めた時、御言葉が出されたので、それを告げに来た。お前は愛されている者なのだ。」(ダニエル9:22-23)

 「ダレイオスの治世第1年」とは、紀元前539年のことで、ペルシア帝国がバビロニア帝国を打ち破って、覇権が変わった年のことです。この大いなる歴史的出来事は、バビロンに捕囚となっていたユダヤ人に、大きな期待をもたらしました。ダニエルも「エルサレムの荒廃の時が終わるまでには、…70年という年数のあることを悟っ」て、間もなく神の裁きが終わろうとしていることを知ったのです(2節)。

 しかし、それはダニエルにぬか喜びを与えず、かえって彼を真摯な悔い改めへと導きました。彼の心配事は、自分の老後のことよりも、神の民の行く末だったのです。彼は神の民の罪を、自分の罪として悔い改め、エルサレムの復興を祈りました。

 その真摯な嘆願が神に聞かれ、「70週」の幻が与えられました。「お前の民と聖なる都に対して、70週が定められている。それが過ぎると逆らいは終わり、罪は封じられ、不義は償われる」と(24節)。70週の罪と不義の後に、油注がれたメシアが来てくださる。何と素晴らしい希望が与えられたことでしょうか。