2014年11月11日(火) ダニエル8章 天使ガブリエルによる励まし


彼(ガブリエル)がこう話している間に、わたしは気を失って地に倒れたが、彼はわたしを捕らえて立ち上がらせ、こう言った。「見よ、この怒りの時の終わりに何が起こるかをお前に示そう。定められた時には終わりがある。」(ダニエル8:18-19)

 ダニエル書は文学形式としては、「黙示文学」に属していますので、絵画や映画のようにいろいろなイメージが用いられます。単なる言葉の説明で描ききれない神の御計画を、さまざまなものを使って表現します。

 ここ8章では、2章の夢と7章の幻で登場した、第二のペルシア帝国と第三のギリシア王国のことが、さらに詳しく描かれますが、前に用いられたイメージと違い、雄羊と雄山羊として描かれます。それは、繰り返し登場する「角」という言葉からも分かるように、力の象徴たる角を用いて、二つの世界帝国の対決・衝突を表現したかったからでありましょう。

 時に、新約聖書の受胎告知で登場する天使ガブリエルが、既にここで登場して、神の御計画をダニエルに解説し、励ましを与えるべく、彼の前に現れました。「見よ、この怒りの時の終わりに何が起こるかをお前に示そう」と言ってくれたのです。「意味を知りたいと願っていた」ダニエルにとって、また、「気を失って地に倒れた」ダニエルにとって、この言葉はどんなに大きな励ましとなったことでしょうか。本当に感謝なことです。