2014年10月15日(水) エステル6章 眠れない夜に


その夜、王は眠れないので、宮廷日誌を持って来させ、読み上げさせた。そこには、王の私室の番人である二人の宦官、ビグタンとテレシュが王を倒そうと謀り、これをモルデカイが知らせたという記録があった。(エステル6:1-2)

 突如、王宮の庭に現れた王妃エステル。その姿に「満悦の面持ち」の王は咎めることも忘れ、エステルの願いを熱心に尋ねます。しかしなかなか打ち明けないエステル。結局、翌日に酒宴がもう一度開かれることになりました。

 その日の夜。誰も予想していなかったところから不思議な大逆転劇が起こります。一晩の間に幾つもの「偶然」が重なったように見えます。たまたま王が眠れなかったこと。たまたま忘れられていたモルデカイの功績が読み上げられたこと。たまたま大臣ハマンが王宮に来ていたこと。結果、モルデカイの功績をハマンが称え、王の栄誉を授けるという両者の立場の大逆転劇が引き起こされました。

 しかし、神が守られるこの世界に「偶然」はありません。すべては、神がこの世界と、祈る者を愛され、導かれた「必然」です。

 私たちがきょう、ここに生かされているのは、たまたまでも、運良く(悪く)でも、ありません。私たちの日々は、神の確かで力強い愛に支えられています。ですから、安心することができます。神に信頼し、不思議さに心ときめかせ、きょうを生きます。