2014年6月30日(月) エレミヤ1章 黙することなく、語り続けられる神


あなたは腰に帯を締め
立って、彼らに語れ
わたしが命じることをすべて。(エレミヤ1:17)

 神がエレミヤを御自身の言葉を語る「預言者」として召されたのは、彼がまだ年若い頃でした。神がエレミヤに語るように命じられたその時代のイスラエルの人びとの多くは神に背を向けて、罪に罪を重ねていました。王や高官、そして、神礼拝を司り、神の律法を教える務めを託されていた祭司という指導者たちを含めてそうでした。

 その結果、イスラエルは滅亡の危機に直面していたのです。神が若きエレミヤの口を通してそのイスラエルの人びとに語られた言葉は、慰めと励ましの言葉ではなく、厳しい罪の告発と裁きの言葉でした。

 価値がやさしさに偏重する現在のような時代に、私たちは厳しい言葉から耳を遠ざけようとしたり、また耳を塞ごうとします。確かに人間の口から出る厳しい言葉は私たちの心を傷つけたり、心を折り、また倒します。

 しかし、神は沈黙されません。口をつぐみません。御自身の民に語り続けられるのです。それは、御自身の民を倒すためではなく、なおも愛して、再び「建て、植えるため」です(10節)。