2013年11月29日(金) ローマ8章 神の霊に導かれ、救いの完成を目指して生きる


だれが神に選ばれた者たちを訴えるでしょう。人を義としてくださるのは神なのです。だれがわたしたちを罪に定めることができましょう。死んだ方、否、むしろ、復活させられた方であるキリスト・イエスが、神の右に座っていて、わたしたちのために、執り成してくださるのです。(ローマ8:33-34)

 私たちは律法によってではなく、聖霊によってキリストの命に生かされていますが、このことによって実は律法の要求を満たしているのです(3節)。キリストは私たちの義認のために律法を成就し、復活されたばかりか、その命が私たちの内に働いて、律法の要求、つまり神の意志を確実に守り行わせてくださるのです。これが聖霊による聖化です。

 パウロはさらに、キリストの贖いの効力を決してキリスト者個人に、また教会共同体にも限定することなく、むしろ全被造物に対するその効力を強調します。アダムの堕落によって神の呪いが全地に及んだように(創3章17節)、キリストの贖いは全地に、全被造物に及び、それは終末に完成します(19節以下)。そして、神はこれを聖霊の働きを通して実現してくださるのです(26、27節)。

 キリストにある救いはこれほどのものですから、いかなる人間も被造物も、艱難辛苦も、私たちの救いを無にすることはありません。私たち自身と全世界との救いの完成を大胆に確信し、待望することができます(38節)。