2013年9月9日(月)ホセア1章 生き様を通して語る


主がホセアに語られたことの初め。
主はホセアに言われた。
「行け、淫行の女をめとり
淫行による子らを受け入れよ。
この国は主から離れ、淫行にふけっているからだ。」(ホセア1:2)

 ホセアは北イスラエル王国で活躍した預言者です。「淫行の女をめとり、淫行による子らを受け入れよ」。これがホセアに対する主の命令でした。そして、その行為を通して、主から離れて淫行にふけっているイスラエルに神のメッセージを伝えるのです。

 ホセアは、自らの結婚生活を神の御心を伝える象徴行為とすることが求められました。それゆえホセアには、職務と家庭の区別がありませんでした。神が御自身の民のゆえに苦しまれた苦悩を、自らのものとして抱えて苦しむことが彼に求められました。そして、その苦悩の中から、力強い言葉が生まれたのです。

 旧約の預言者は、預言者として立つことにおいて、しばしばこのような自己の存在に関わる切実な苦しみを担うことになりました。神の言葉は、それを語る者の生き様や生活と無関係に伝わるのではありません。このことは、現代の預言者であるキリスト者にも当てはまります。神の福音は、言葉だけでなく、私たちの生き様や生活を通して伝えられるのです。