2013年6月27日(木)コヘレト12章 人生は過ぎ去るのだから


「神を畏れ、その戒めを守れ。」
これこそ、人間のすべて。(コヘレト12:13)

 青春の日々を過ごす間に真の神に出会うなら、苦渋に満ちた人生を耐え抜く知恵が与えられます。その知恵の核心を賢者は「神を畏れ、その戒めを守」ることとまとめます。「神を畏れる」とは、創造主であり審判者である神を生きた方として知ることです。本当に知るならば、畏れと服従はその人の生き様に現れます。「戒めを守る」とは、神の言葉に聴き従うことです。旧約のイスラエルにとってはモーセの律法が与えられましたが、神は新約をも含めた聖書の全体を教会に与えておられます。主イエスは「神を愛し、人を愛する」ことこそ戒めの中心であることを弟子たちに教え、ご生涯を通じてその道をお示しになりました。

 コヘレトの語る空しさは、人の命も世界もすべては過ぎ去るもの、との自覚によります。そこで目に見える良いものを素直に喜ぶことはすべての人に与えられた恵みです。しかし本当の報いはこの世を越えたところから来ます。神を畏れ、御言葉に従う人に約束された、イエス・キリストにある特別な救いの恵みです。