2013年3月17日(日)詩編10編 主にすべてをおまかせします


あなたは必ず御覧になって
御手に労苦と悩みをゆだねる人を顧みてくださいます。
不運な人はあなたにすべてをおまかせします。
あなたはみなしごをお助けになります。(詩編10:14)

 「不運な人」(8、10、14節)とはどのような人でしょうか。ここでは、神に逆らう者の餌食になり、貪欲で高慢な者たちの手に陥って倒されてしまう人です。惨めで貧しく、悪人に虐げられています。

 しかし「不運な人」という言い方は、あくまでもこの世的な見方をした表現と言えます。この言葉は「貧しい人、寄るべなき人、惨めな人」とも訳されます。

 神を知らない人々の間では、そのような状況に置かれた人は文字通り「不運な人」ということになります。ここに登場する不運な人も、余りにも大きな苦しみを受け続けたので、神は自分を永久に顧みてくださらない、と思い込んでしまいます。

 神がすぐに顧みてくださらないことがある。これは確かにそうですが、その理由は私たちに隠されていることでもあります。

 しかし、この世的には不運に見えても、神にすべてをお任せするなら状況は違ってきます。自分は何と不運で、惨めなのかと嘆くだけで終わらず、ついには神が顧みてくださることを知るのです。