2013年3月11日(月)創世記36章 平和の絆に結び直して


エサウは、妻、息子、娘、家で働くすべての人々、…全財産を携え、弟ヤコブのところから離れてほかの土地へ出て行った。彼らの所有物は一緒に住むにはあまりにも多く、滞在していた土地は彼らの家畜を養うには狭すぎたからである。(創世記36:6-7)

 「兄が弟に仕えるようになる」(25章23節)との預言に始まり、「息子のエサウとヤコブが父イサクを葬った」(35章29節)との報告に終わる双子物語。そこには、祖父アブラハムから父イサクへと受け継がれた神の祝福が、兄でなく弟に受け継がれていく際の葛藤が描かれました。

 兄エサウは、長子の権利に無頓着でしたが、祝福を弟に奪われるやいなや復讐心に燃えます。しかし父を悲しませまいと思う彼の心を主はご覧になり、弟を赦す恵みをお与えになります。

 弟ヤコブの祝福への執着心は人一倍で、祝福を得ようとする狡猾さと大胆さは、兄をも父をも欺きました。しかし神はそれらを御心のままにお用いになります。祝福を受け継がせるのは神のみであることを思い知らせ、彼に悔い改めと信仰をお恵みになります。

 信仰において弟に祝福を受け継がせたもう神は、兄にも恵みを施されました。家族の中で自分だけが洗礼を受ける場合、さまざまな葛藤があることを主はご存じです。けれども最後には平和の絆に結び直していただけます。