2013年2月13日(水)創世記23章 埋葬


その後アブラハムは、カナン地方のヘブロンにあるマムレの前のマクペラの畑の洞穴に妻のサラを葬った。その畑とそこの洞穴は、こうして、ヘトの人々からアブラハムが買い取り、墓地として所有することになった。(創世記23:19-20)

 長年連れ添って来た妻サラは、127歳で生涯を終えます。アブラハムは、胸を打ち、嘆き悲しみます。その後、彼は立ち上がり、ヘト人に頼みます。「わたしは、あなたがたのところに一時滞在する寄留者ですが、あなたがたが所有する墓地を譲ってくださいませんか。亡くなった妻を葬ってやりたいのです」(4節)。

 「寄留者」は、権利も資格もありませんから、何をするにしても、その土地の人の許可を必要とします。寄留者アブラハムは、サラの墓を所有するために、土地の人と丁重に交渉を始めます。

 ヘトの人々は、「神に選ばれた」アブラハムに、墓地の土地を無条件で提供しようとします。しかしアブラハムは、その好意に甘えず、交渉の結果、マクペラの土地を、持ち主の言う通りの金額で買い取り、法的手続きを経て、墓地として所有する権利を獲得します。

 神にのみ依り頼む、地上を旅する寄留者は、この地上での社会的な責任を冷静に受け止めながら、「天の故郷」を目指して歩みます。