2013年1月29日(火)創世記16章 顧慮


ハガルは自分に語りかけた主の御名を呼んで、「あなたこそエル・ロイ(わたしを顧みられる神)です」と言った。(創世記16:13)

 アブラムが神の召しを受けて旅立ってから10年。しかし、いっこうに妻サライには、約束の子供が生まれません。耐えきれなくなったサライは、女奴隷ハガルを夫に与えて、子を得ようとします。

 しかし、アブラムによって身籠ったハガルは女主人を軽んじ、サライはハガルに辛く当たります。耐えきれなくなったハガルは、ついに逃亡します。荒れ野の泉のほとりで、疲れ切って身を横たえた身重の彼女に、御使いが来て語りかけます。「ハガルよ、あなたはどこから来て、どこへ行こうとしているのか。…女主人のもとに帰り、従順に仕えなさい」(8、9節)。そして、御使いは、子孫を増やす約束を与えて告げます。「やがてあなたは男の子を産む。その子をイシュマエルと名付けなさい。主があなたの悩みをお聞きになられたから」(11節)。

 ハガルは、荒れ野の中で胎の実の命の鼓動を聞かれる主の御名を呼んで告白します。「あなたこそエル・ロイ(わたしを顧みられる神)」。