2012年7月31日(火)エレミヤ45-47章 エジプトへの託宣


ユーフラテス河畔のカルケミシュに近い地点に出陣していたエジプトの王ファラオ・ネコの軍隊に対する言葉。バビロンの王ネブカドレツァルは、ユダの王、ヨシヤの子ヨヤキムの第四年に彼らを撃ち破った。(エレミヤ46:2)

 46〜51章は外国託宣集です。そのトップはエジプトへの託宣で、46章は紀元前605年の有名な戦争、ユーフラテス川上流のカルケミシュの戦いを描いています。

 最初劣勢だったエジプト軍は巻き返し、ネコは大号令をかけます(5〜9節)。しかし主の託宣はエジプトの完全な敗北で、さらにエジプト軍を滅ぼすのはヤハウェご自身であることが明言されます(10節)。バビロン軍はついにエジプト本土をも破壊します。

 世界の情勢が大きく変化し大戦争に巻き込まれていくとき、弱小国は洪水に流されるような絶望感に襲われます。神が本当に歴史を支配しておられるのだろうかと、信仰も揺るぎます。そのようなユダの民に向かって神は「わたしの僕ヤコブよ、恐れるな」(27節)と、慰めの言葉をくださいます。

 私たちは、世界の激動や日本の政治経済の激変が、私たちの手の届かない所で起こっているような無力感に襲われます。しかしすべては神の手の中にあり、私たちはその御手の中で守られています。