2012年7月9日(月)エレミヤ26-27章 主の声に従う


バビロンの王の軛を首に負おうとしない国や王国があれば、わたしは剣、飢饉、疫病をもってその国を罰する、と主は言われる。最後には彼の手をもって滅ぼす。あなたたちは、預言者、占い師、夢占い、卜者、魔法使いたちに聞き従ってはならない。(エレミヤ27:8-9)

 紀元前七世紀末のオリエント、アッシリアを滅ぼしたバビロンはエジプトへ進軍し、途中にあるエルサレムを蹂躙、王子エコンヤを人質としてバビロンへ連れ去りました(第一次バビロン捕囚)。

 エジプトとバビロンに挟まれたユダ王国が、国家として存続するにはどうすべきか。預言者や祭司たちは「主の神殿があるエルサレムは、神が守ってくださるから決して滅びることがない」と語り、民はこの「耳触りの良い」説教を歓迎しました。

 しかしエレミヤは自らの首に軛をはめ、王や諸高官、反バビロン連合結成協議のために集まった外国の使節の前で、バビロンに降伏することが主の御旨であると説教します(27章2節以下)。神はバビロンを鞭として用い、偶像礼拝にふけるユダ王国を懲らしめ、形骸化した宗教の「神聖な主の神殿」も廃虚にする。これが預言者エレミヤのメッセージでした。神殿とか軍事同盟という形あるものに頼るのではなく、主の声に従うかどうかが問われているのです。