2012年6月13日(水)ネヘミヤ6章 祈りの中で苦難に対処する


城壁は五十二日かかって、エルルの月の二十五日に完成した。わたしたちのすべての敵がそれを聞くに及んで…自らの目に大いに面目を失った。わたしたちの神の助けによってこの工事がなされたのだということを悟ったからである。(ネヘミヤ6:15-16)

 エルサレムの城壁再建が完成に近づくと、周辺民族による陰謀が繰り返されます。ネヘミヤに危害を加える試み、事実無根の手紙を出してネヘミヤとユダの人びとを反逆者に仕立て上げる企み、ネヘミヤに律法を犯させる企てなど、予断を許さない状況が続きます。

 ネヘミヤは、陰謀が起こるたびに、知恵を尽くして、困難を乗り切っていくのですが、精神的負担は、決して軽くなかったでしょう。ネヘミヤはくり返し「神よ」と呼んで祈りました(9、14節)。それゆえ、城壁が完成したとき、「わたしたちの神の助けによってこの工事がなされた」と、祈りを聴いてくださった神に感謝したのです。

 城壁の完成によって、すべての問題が解決したわけではありません。しかし、神の手が城壁再建を完成させてくださったという経験は決して小さなものではありません。困難があるゆえに祈りつつ、最善を尽くして主に従った経験は、主の手の業を見る経験になるはずです。それは、私たちの信仰の歩みを強くします。