2012年3月23日(金)2コリント11章 苦労のなかで


苦労したことはずっと多く、投獄されたこともずっと多く、鞭打たれたことは比較できないほど多く、死ぬような目に遭ったことも度々でした。(2コリント11:23)

 パウロは、自分を誇ることが愚かであることを知りながら、あえて誇ろうと言います(16-18、21節)。投獄されたこと、鞭打たれたこと、死に直面したことなど。これまで自分は、他の人より何倍も辛い目に遭ってきた。それでもなお、わたしはキリストに仕える者として今まで歩んできたのだと語ります。

 しかし、パウロがそこで実際に明らかにしたかったことは、主を誇り、信仰を告白することでした。彼にとって自分が経験してきた数々の苦労は、同時に恵みの時ともなったのです。主がどれだけ深いところで自分と関わって歩んでくださったのかを知ったからです。

 私たちもさまざまな苦労を重ねながら生きています。その度にしみじみと感じるのは、自分の弱さではないでしょうか。でもそこで、わたしは弱さを誇ろう、とパウロのように言うことができるのです。これは決して弱音を吐いているのではありません。弱さの背後で支えてくださった主に感謝する言葉なのです。