2012年2月16日(木)ヨハネ16章 勝利者キリスト


「これらのことを話したのは、あなたがたがわたしによって平和を得るためである。あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。」(ヨハネ16:33)

 主イエスは、ご自身に従う弟子たちを、ユダヤ人は会堂から追放するだろうと言われます。また「あなたがたを殺す者が皆、自分は神に奉仕していると考える時が来る」(2節)とも言われました。

 初代の教会は実際にそのような困難を経験することになりました。彼らは、ユダヤ人の教えと共同体の生活の中で平和を得るか、それとも主イエスによる父なる神との交わりの中で平和に生きるかの選択を迫られました。

 日本社会は、強固な集団主義のため、世間という枠組みからの逸脱を許しません。そのため、キリスト者である私たちは、世と関係を断ち切れないための苦難を経験しています。けれども主イエスは言われます。「勇気を出しなさい」と。

 主イエスによる平和は、罪と死という敵からの救いによる生ける神との平和です。世は、罪と死に対抗する力を持ちません。しかし、復活に先立ち、主は既に「世に勝っている」と勝利宣言をされます。私たちも、世との戦いの中で既にこの勝利に与っています。