2011年11月15日(火)申命記16-17章 過越の祝い


あなたの神、主の過越祭を祝いなさい。…こうして、あなたはエジプトの国から出た日を生涯思い起こさねばならない。(申命記16:1-3)

 過越祭はイスラエルの三大祭りの一つとして、神の民全体が都に集まって祝った重要な祭りです。イスラエルが「過越」の経験を思い起こすための祝いです。あの夜、主の御使いがエジプトの国を行き巡り、すべての初子を撃ったとき、小羊の血を入口の鴨居に塗った家は過ぎ越されたのです。こうして、イスラエルは主の大いなる御手と御業によってエジプトから救い出されました。

 この過越は、主イエスの十字架によって成就し、主の晩餐の恵みの礼典として新約時代の教会で祝われています。聖餐式で私たちは、主イエスが神の小羊としてご自身の血、命を十字架に献げてくださったことを覚えます。神が自分に為してくださった救いの御業を忘れないためです。聖餐の礼典の恵みは、何よりも主イエスの十字架の贖いの恵みに与ることです。それは過去に与った恵みを想起するだけでなく、今、復活の命に生かされていることの祝福を覚えることでもあります。それこそ、キリストに連なるすべての信者にとっての幸いな主の祝祭なのです。