2011年10月16日(日)詩編116編 感謝の人生へ


あなたに感謝のいけにえをささげよう
主の御名を呼び
主に満願の献げ物をささげよう
主の民すべての見守る前で
主の家の庭で、エルサレムのただ中で。
ハレルヤ。(詩編116:17-19)

 「わたしは主を愛する」で始まり「ハレルヤ」で閉じる詩です。心からの感謝に溢れる詩です。しかし、以前、この詩編の作者は暗い顔をしていました。死線を彷徨っていたからです。死の恐怖、陰府の脅威が迫って来たからです(3節)。涙の日々、眠れない夜があったのです。「人は必ず欺く、と思う」(11節)と言うほどに、本当に辛い人間不信にも陥ったことがありました。

 けれども、今は心から感謝しています。神を愛していると告白します。神の恩寵によって苦難を乗り越えたからです。その恵みを受ける人の特徴を知ることは、大切なことです。私たちにわかるのは、その人が自分のすべての嘆きを、神に率直に訴えていることです。八方塞がりの中でも、天は開かれています。祈りは必ず聞かれます。辛い人生の試練は、私たちを、より一層感謝の人生へと導こうとされる深い主の御心です。不信感に襲われそうな時も「わたしは信じる」(10節) と告白し、祈ろうではありませんか。