2011年7月4日(月)列王下8章 エリシャの涙


神の人は、ハザエルが恥じ入るほど、じっと彼を見つめ、そして泣き出したので、ハザエルは、「どうしてあなたは泣かれるのですか」と尋ねた。エリシャは答えた。「わたしはあなたがイスラエルの人々に災いをもたらすことを知っているからです。」(列王下8:11-12)

 ハザエルは、アラムの王ベン・ハダドの側近のひとりでした。彼は、王の病気が治るのかどうかを、丁度アラムに来ていた神の人エリシャに尋ねるようにと命じられ、その通りにします。

 エリシャの答えは、王の病気が「必ず治る」、というものでした。しかし、エリシャは、このハザエルがこの後アラムの王となってイスラエルに災いをもたらす者となることを示されていました。ハザエルの顔をじっと見つめて、泣き出したのはそのためです。

 王になることを知らされたハザエルは、「どうしてそんな大それた事が」(13節)とうろたえます。しかし翌日、彼は布を水に浸し、治るはずの王の顔を覆って殺害し、自分がアラムの王となります。

 エリシャが泣いたのはイスラエルが罪のゆえに滅びるであろうことを見たためです。主イエスもまた、エルサレムの滅びのために涙されました(マタ23章37節)。私たちもどんなに主を悲しませてきたでしょうか。心が痛みます。