2011年6月25日(土)1ペトロ4章 喜びに満ちあふれるために


むしろ、キリストの苦しみにあずかればあずかるほど喜びなさい。それは、キリストの栄光が現れるときにも、喜びに満ちあふれるためです。(1ペトロ4:13)

 「キリストの苦しみにあずかればあずかるほど喜びなさい」とペトロは勧めます。キリストの苦しみは、十字架の死の後、栄光へと転じたように、信仰者の苦しみはやがて終わりの日の勝利の喜びに変えられるからです。

 「キリストの栄光が現れるときにも」の「も」という一文字によって、苦しみで辛いはずの今が、「喜びの今」であることに気付かされます。辱めを受けたとしても、キリストがなさったように自分を捨て、自分を十字架につけるなら、再び立ち上がらせていただけるからです。これは、今、試練の中にある信仰者にとって、最も大きな慰め、励ましとなるでしょう。

 さらに「喜びに満ちあふれる」という言葉を、あえて直訳すると「喜びながら喜ぶ」でしょうか。終わりの日における勝利に際し、喜びは重なり合いあふれ出ていきます。そして、それは将来のものであるだけでなく、今既に信仰者に与えられている喜びです。試練の中でも喜ぶことが勧められているのは、このためです。