2011年4月12日(火)イザヤ21章 希望の朝に向かって


見張りの者は言った。
「夜明けは近づいている、しかしまだ夜なのだ。
どうしても尋ねたいならば、尋ねよ
もう一度来るがよい。」(イザヤ21:12)

 試練のなかで苦悩する神の民の一人が、見張りである預言者イザヤに問いかけます。「見張りの者よ、今は夜の何どきか。」出口の見えないような夜の闇のなかで呻くように発せられたこの問いかけに預言者は答えます。「夜明けは近づいている、しかしまだ夜なのだ。どうしても尋ねたいならば、尋ねよ。もう一度来るがよい。」

 見張りの者のこの答えは、一見すると何の慰めにもならないように思われるかもしれません。解放される日がいつなのか、はっきりと答えられてもいません。けれども、この預言者の声を神の言葉として聞くときに、この御言葉にこそ、慰めがあることに気付かされます。どんなに闇が深く、絶望的な状況に見えても確かに希望の朝は近づいています。

 さらに、もし「あなたが苦しんで、光が見えなくなったら、もう一度来て、尋ねたらよい」と言ってもくださいます。明けない夜はありません。どんな時、どんな状況でも決して望みを失ってはなりません。