2010年7月7日(水)ゼカリヤ1章 憐れみをもって帰られる主


わたしは憐れみをもってエルサレムに帰りわが家をそこに建て直させると万軍の主はこう言われる。(ゼカリヤ1:16)

 ゼカリヤ書のテーマは、その前のハガイ書と同様に、エルサレムの第二神殿の再建です。ただし、違いもあります。ハガイ書は、自分のために高価な家を建て神の宮をなおざりにしていた当時の状況を戒め、悔い改めて神殿建設に当たるようにと促す内容です。ゼカリヤ書においては、神が憐れみをもって帰って来られ、エルサレムに神殿を再建される、という希望の約束が語られています。

 遣わされた御使いが世界の方々を巡回し、戻ってきて情勢を主に報告します。「地上の人々はすべて安らかに暮らしています」(11節)と。これはエルサレムの回復を待ち望んでいた神の民には悲しい知らせでした。神の民が苦しむなか、彼らを苦しめる者らが安らかに暮らしていたのです。御使いは悲しみつつ「主よ、いつまでですか」と訴えます(12節)。

 この問いへの答えが、16節です。世界の情勢は、もはや決定的なことではありません。神ご自身が、帰って来てくださり、神殿を立て直す、と宣言されます。なんという慰め、なんという喜びでしょうか。神礼拝こそが、将来に道を開く決め手です。