2010年4月24日(土)ヨハネ7章 権威ある主の教え


ユダヤ人たちが驚いて、「この人は、学問をしたわけでもないのに、どうして聖書をこんなによく知っているのだろう」と言うと、イエスは答えて言われた。「わたしの教えは自分の教えではなく、わたしをお遣わしになった方の教えである。」(ヨハネ7:15-16)

 主イエスの教えを聞いた者は、「良い人だ」とか「群衆を惑わしている」とか、多様な反応を示しました(12節)。しかし、主イエスを殺そうとしていたユダヤ人たちですら、「どうして聖書をこんなによく知っているのだろう」と、主が御言葉に精通しておられたことに驚いていました。

 これは、知識量の差によるものではありません。専門家なら細部に精通していて当たり前です。主が、張り合って博学ぶりを誇ったとしても、出来の良い教師たちの一人に数えられるだけだったでしょう。

 人びとが驚いたのは、御言葉を解き明かす主の権威です。主は、当時のラビたちがしていたように、伝承を引用することで自らの教えを権威づけたりなさいません。「わたしをお遣わしになった方の教え」と語り、神から派遣された者としての権威をもって教えました。しかも、自分の教えではないと語り、自らの名声を高めることをなさいませんでした。

 説教者が、自らの聖書知識を講壇で誇ることなく、ひたすら主の権威に仕える者として、毎回、説教できますようにお祈りください。