2009年11月25日(水)ホセア9章 もはや彼らを愛さない


彼らの悪はすべてギルガルにある。
まさにそこで、わたしは彼らを憎む。
その悪行のゆえに、
彼らをわたしの家から追い出し
わたしは、もはや彼らを愛さない。(ホセア9:15)

 ギルガルには神を礼拝する聖所がありました。しかし、その礼拝は偶像崇拝の場となっていました。「彼らの悪はすべてギルガルにある」とは、その罪について語っています。

 イスラエルは神の言葉に聞くことをなおざりにし、礼拝には異教の祭儀を取り入れ、神の憎悪を買っていました。「わたしの家から追い出し、わたしは、もはや彼らを愛さない。」神はかつて荒れ野でイスラエルを見いだし、愛してくださいました。「荒れ野でぶどうを見いだすように、わたしはイスラエルを見いだした。いちじくが初めてつけた実のように、お前たちの先祖をわたしは見た」(10節)。「彼らを愛さない」という神の言葉に、どれほど深い悲しみが込められていることでしょう。

 9章には、イスラエルを厳しく扱う神の姿が描かれます。厳しさの背後にあるのは、痛ましいほどに傷ついた愛です。裏切った妻を愛することで、預言者は神の痛みの愛を学びました。やがて神は、独り子を与えるほどの愛によって、失われた者を尋ね出してくださいました。損なわれた愛の修復が完成したのです。