2009年10月4日(日)詩編31編 主に、信頼します


まことの神、主よ、御手にわたしの霊をゆだねます。(詩編31:6)

 「父よ、わたしの霊を御手にゆだねます。」十字架上の主イエスは、このように叫ばれ、息を引き取られました(ルカ23章46節)。ご自身、旧約聖書に親しまれ、詩編を祈りの言葉として、日々唱えていらっしゃったことでしょう。最後のお言葉も、詩編からの祈りの言葉でした。

 この詩編は、苦難の中で、神に窮状を訴え、神の助けを求めて祈っています。敵と対立しなければならないばかりではありません。「親しい人々はわたしを見て恐れを抱き、外で会えば避けて通ります」(12節)と、親しかったはずの人からも避けられる孤独を訴えます。しかし、苦難の中でも、決して、神と縁を切ろうとはしません。むしろ神に向かって助けを求め続けるのです。

 主イエスが十字架上で叫ばれたのは、自分の全存在を父なる神におゆだねする言葉でした。そこには、父なる神に対する絶対的な信頼があります。絶望の中に陥れられようとしているときにこそ、主イエスに倣い、私たちのすべての信頼を父なる神に置きましょう。主イエスに従う限り、希望は失われません。