2009年7月6日(月)創世記36章 血筋のものたち


エサウは、妻、息子、娘、家で働くすべての人々、家畜の群れ、すべての動物を連れ、カナンの土地で手に入れた全財産を携え、弟ヤコブのところから離れてほかの土地へ出て行った。(創世記36:6)

 36章の系図には不明な点も多く、また、主の御心を読み取るのに困難なところもあり、読み通すのに忍耐を試されます。それでも、御言葉を読み続けましょう。聖書のどんな箇所からも、神の語り掛けに耳を澄ませることは、信仰生活の一場面です。

 ここには、ヤコブの兄エサウの系図とその子孫であるエドム人の王の名などが記されています。後にエドム民族は、その悪業のゆえに厳しく批判されています(エレ47章7-22節、オバ等)。しかし、今日の箇所には、ヤコブとエサウの図式的な対立よりも、エドム民族の歴史を丁寧に語ろうとする神の関心の深さと真実さが、表されているのではないでしょうか。

 人の生活は、民族、文化、歴史が違うと、本当に多様です。神の温かい眼差しは、イスラエルの民という境界を越えて、世界の広がりに向けられています。(マタ28章18-19節、1テモ2章4節等)。自分と家族に対してだけでなく、親類に対しても、他民族の方々に対しても、神の愛顧は注がれています。