2009年6月28日(日)詩編23編 あなたがわたしと共にいる


命のある限り恵みと慈しみはいつもわたしを追う。(詩編23:6)

 詩編23編は世界中で愛される牧歌的な詩編ですが、人生の危機を背景にしています。この詩編は、何の心配もなく幸せ、と歌っているのではありません。むしろ、死の危険が迫る状況の中でこの詩が歌われ、これほど落ち着いた信頼が生まれています。信仰者は、主を羊飼いとしていただく今、その神への信頼によってこの平安を得る、と歌います。

 現実の問題は未解決で、目で見ることのできる状況は最悪かも知れません。けれども、「信仰」という答えをいただくとき、神が共にいます御方となってくださいました。そして、神は、わたしを苦しめる人々を目の前にしても宴を開き、もてなしてくださいます。それは、主日礼拝で味わう恵みです。

 私たちの日常は暗い谷間を通り、人との衝突に悩みます。その只中で、聖餐の食卓が整えられた主の日の礼拝が開かれます。私たちはそこで御言葉を聞き、良い羊飼いの声を聞き分けて、私たちと共にいてくださる神を信じます。私たちが羊のように迷っても、神の慈愛がわたしを追いかけて来るのです。