2009年3月3日(火)創世記16章 どこから来て、どこへ行くのか


「サライの女奴隷ハガルよ。あなたはどこから来て、どこへ行こうとしているのか。」
「女主人サライのもとから逃げているところです」と答えると、主の御使いは言った。
「女主人のもとに帰り、従順に仕えなさい。」(創世記16:8-9)

 アブラムは、妻サライの勧めるまま女奴隷のハガルのところに入り、彼女は身ごもります。けれどもサライは、子を宿すハガルに激しい嫉妬を燃やします。ハガルは、求められた通りにしてきたのにサライからひどい仕打ちを受け、アブラムもかばってはくれません。ハガルは、余りにも辛くあたるサライのもとから逃げ出すしかありません。

 けれども、神は御使いを遣わし、ハガルに問われます。「どこから来て、どこへ行くのか。」ハガルは、女主人サライのもとから逃げているところだ、と答えます。御使いは、「戻りなさい」という神の御旨を語ります。なぜなら、「主があなたの悩みをお聞きになられたから」です。また、主は、生まれる子をイシュマエル(神は聞かれる)と名付けなさいと言われます。ハガルは、その主をエル・ロイ(わたしを顧みられる神)と呼びました。

 ハガルもまた、神の深いご計画の中に置かれています。戻りたくない道を引き返すハガルをも、神は見守っておられます。神は、ハガルの悩みを聞き、顧みてくださるお方です。