2009年2月28日(土)マタイ21章 優しい王


ろばと子ろばを引いて来て、その上に服をかけると、イエスはそれにお乗りになった。(マタイ21:7)

 ろばは、英語ではドンキーと呼ばれますが、この言葉は「ドジ」とか、「のろま」という意味も持つ言葉です。ノロノロしていて、足は太くて短く、背も低い。そういうろばに乗って、主イエスはエルサレムの町に入ってこられます。

 ろばの背丈は大人の胸の高さほどです。しかも子ろばですから、もしかしたら主イエスの足は地面に着いていたかもしれません。立って歩くほうが目線も高くなる上、安全で、はるかに速かったかもしれない。この情景には、どこか、ほほ笑ましさを感じるではありませんか。

 主イエスはこのような王として、エルサレムに入城されました。これ見よがしに力を見せつけ、強さを誇示するような行進をされませんでした。なぜでしょうか。主イエスは、十字架の苦難を受けるために、エルサレムに来られたからです。

 ノロノロと、しかし、しっかりと地面を踏みしめるろばを用いて、主イエスは来られます。一番遅い人でも従うことのできる速さ、一番弱い人でも受け入れることのできる救いが、今日、私たちにも届いています。