2009年2月13日(金)マタイ14章 湖の上を歩くキリスト


弟子たちは、イエスが湖上を歩いておられるのを見て、「幽霊だ」と言っておびえ、恐怖のあまり叫び声をあげた。イエスはすぐ彼らに話しかけられた。「安心しなさい。わたしだ。恐れることはない。」(マタイ14:26-27)

 弟子たちが舟に乗ったのは、夕方のことです。主イエスが湖を歩いて近づいて行かれたのは、「夜が明けるころ」です。弟子たちは、夜通し漕ぎ悩んでいました。この夜の「逆風」は、ガリラヤ湖の漁師たち(十二弟子のうち四人)をも悩ませるほど、強かったのでしょう。

 彼らがいるのは、海の怪獣レビヤタン伝説もある真っ暗な湖です。「向こう岸」は、悪霊の入った二千匹ほどの豚がなだれ落ちた崖です。一晩中舟を漕いでいた弟子たちは、疲労も限界だったはず。湖上を歩く人影に、弟子たちが「幽霊だ!」と叫んだのも無理のないことでしょう。

 「安心しなさい。わたしだ。」主だと分かったペトロは、湖の上を歩いて主イエスに近づこうとします。しかし強風が怖くなり、沈みかけました。するとすぐ、主イエスが手を伸ばして捕まえてくださいました。

 主イエスは、ペトロが自分の力では主のもとに来ることができないことをご存じです。また、私たちの信仰の弱さを知っておられます。その主が、自ら近づき、力強い腕でおぼれる私たちを支えてくださいます。