希望を誇り、苦難を誇る | ローマの信徒への手紙 5章

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ローマの信徒への手紙 5章

そればかりでなく、苦難をも誇りとします。わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ローマの信徒への手紙 5章3節~4節

希望を誇り、苦難を誇る

私たちはさまざまな苦難を経験します。だれでも思いがけない病気や考えてもいなかった災いに襲われる可能性をもっています。そして苦難の中から逃れたい、どうにかして元の生活に戻りたいともがきます。

しかし主が苦難の中で私たちに与えようとしておられるのは、私たちが希望を誇り、苦難を誇るという勇気ある生き方です。例えていえば、苦難は希望に至る登山口であると語っています。そして希望の山頂を見つめながら、苦難と忍耐と練達というような行程を進みます。私たちは人生の苦難の中で、忍耐を学び、人生に熟練していくのです。そして人生の熟練が、鍛えあげられた誇らしい希望を生み出します。

ここで注意すべきことは、御言葉は苦難がそれ自体で忍耐を生み、忍耐も熟練もそれ自体で希望につながると語っているのではありません。苦難が段階を経て希望につながるのは、聖霊によって神の愛が私たちの心に注がれているからです。聖霊が私たちの中で神の愛を働かせてくださるので、私たちは希望を誇り、苦難を誇るのです。

西田 三郎